松平村塾×松平ラボの取り組み

【地域ブランド創出事業】

食を通じた交流をテーマに、地元住民を他地域の住民が一緒になって江津を味わう事業に取り組んでいる。広島のサーファーグループとの交流を継続しています。

◎手前味噌づくり(2月開催)

食の安全、地産地消、都市と田舎の交流、田舎体験ツーリズム、地域ブランドの創出を目指しした取り組み。石見焼の瓶と、松川町・川平町で採れた大豆を使った味噌づくりを行う。「手前みそ」という名称の由来は、各家庭に持ち帰って保存・熟成をしてもらうことから。初回の平成20年2月は地域住民30人限定で行ったが、追加の参加者が増え41人での実施となった。以来、広島のサーファーや松平ラボも加わる行事として、毎年2月の開催が定着中。

 

◎尊坊の里 梅プロジェクト(6月開催)

松川町長良の梅園で梅を収穫し、梅干を加工・販売する取り組み。梅の収穫・峻別を2日間に分けて行い、地元住民とと地域の住民が一緒になって作業に取り組む。収穫日の昼食は地元食材をバーべキューを味わうほか、江の川での川舟体験なども楽しんでいる。峻別を終了した梅は、たすけ愛の工房でしそ漬けの行程を行い、販売している。梅雨時の江の川を自然を楽しめる取り組みとして、平成21年から開始した。

 

 

◎そば刈り・そば打ち交流会(10月開催)

 松川町下河戸の耕作放棄地にそばを撒き、地元住民・都市住民が一緒になってそばの収穫を行う。2〜3時間程度収穫をした後は、そば打ち体験を実施し、昼食には自分で打った手打ちそばを参加者と共に味わう。そば打ちは「つゆの宿・つゆの工房」と下河戸自治会の婦人部が中心となって手ほどきをしている。大人も子どもも一緒になって汗をかきながら、泥の感触を楽しむ。

◎田舎ツーリズム

「つゆの宿・つゆの工房」

 2008年、松川町下河戸田舎ツーリズム「つゆの宿・つゆの工房」が完成した。「地区には仏事の時や帰省の時に泊まれる宿がないので、是非利用したい」という故郷メールでの意見を参考に、江の川や里山の地域資源を活用した田舎ツーリズムを推進する。そば打ち・そばかり体験や菜の花まつりは、つゆの宿・つゆの工房が中心となって行事に取り組んでいる。

 

▲手前味噌づくり

▲尊坊の里 梅プロジェクト

 

▲そば刈り・そば打ち体験会

▲つゆの宿 看板

 

 

 

【地域のくらし支援事業】

〜イベント支援〜

◎川登の市(12月開催)

 2007年、40年ぶりに復活を遂げた行事。主催の松川町市村城山会と一緒に、企画打ち合わせやポスターの作成、出店作業などを支援している。復活当時の会は、塾長がNHKのテレビ電話取材に出演しPR活動を行ったりもした。江の川で採れる鮎でだしを取った手打ちそば、ツガニラーメンなど地元ならではの品が担当で販売される。復活と同時に、川平町の「どんぐり座」によるチンドン屋み復活を遂げ、今ではイベント時に練り歩くのが恒例となっている。

◎菜の花祭り(3月開催)

 
松平村塾と花づくりの会主催による春の恒例イベント。田に植えた菜の花の鮮やかな色と一緒に、松川町・川平町の住民が手作りの品を持ちより、春の到来を楽しむ。つゆの宿・つゆの工房の手打ちそばや、市村城山会の豚汁、地元婦人部の菜の花弁当ほか、川平みどり組合の杵つき餅が販売される。手打ちそばには菜の花や山菜の天ぷらがつき、地元住民も楽しみな行事となっている。

 

 

▲川登の市

▲菜の花まつり

 

【地域のくらし支援事業】

〜くらしの支援〜

◎たすけ愛の工房

 
「松平村塾 たすけ愛の工房」は、行政支援と地域住民の出資により平成18年に開設した。普段は松川町・川平町で地元住民が収穫した農産物を販売するほか、地域の縁側として人々にほっと一息つける空間を提供している。年末には野菜や餅を「ふるさと小包」として発送し、出身者に懐かしいふるさとの味をお届けする取り組みも展開。地元住民と松平村塾役員が一緒になって、工房の運営に携わっている。

(開店時間:月〜土 9:00〜12:00 ※年末年始は休み)

 

 

▲たすけ愛の工房

【地域のくらし支援事業】

〜環境の支援〜

◎八名窯炭焼工房川平

 
2008年「八名窯炭焼き工房川平」として組織化を行い、樫の木にこだわった「火持ちの良い・火力の強い」炭を作っている。山に人の手が入らなくなることによる「ナラ枯れ」の問題に着目し、木を切り出し、炭を作って山の循環を促すことに取り組んでいる。取り組み開始当初は、炭の販路を開拓するため奥出雲たたら製鉄の村下:木原氏を訪ねてたたら製鉄のお話を伺い、木原氏に川平の炭窯で意見交換もしていただいた。現在はお茶用の炭(菊炭)を作り、お茶の先生方に届けしている。

 

▲八名窯炭焼き工房川平

 

 

【学びの支援事業】

◎地域戦略会議

松平村塾×松平ラボが今後の活動や行事の運営について打ち合わせる。会議は月1回で、松平村塾の役員と松平ラボ(島根大学教育学部人文地理学研究室)の先生や学生が集まる。より多様な人々と関わりながら取り組みを進めるため、今後は役員以外の住民や行政、他地域の住民などと一緒に話を進めることも模索中である。

◎明日つなセミナー(年3回開催)

平成21年7月の松平ラボ開設以来、地域づくりを学ぶセミナーとして松平村塾×松平ラボが定期的に開催している。開催は年に3回を目安とし、毎回テーマを決めて基調講演やパネルディスカッション(意見交換会)を実施。一年の終わりに開催するセミナーでは、松平ラボの学生が調査した卒業研究の発表を含めるなど、住民と共に地域の実態について学ぶ機会を提供している。

 

▲明日つなセミナーの様子